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よみがえれ東京湾

よみがえれ東京湾
江戸前の魚が食べたい!

一柳 洋 著

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価格 2,000円(本体価格)+税 
ISBN 978-4-901391-95-5
発売日 2008/07
ページ数 256ページ(カラー92ページ)
版型 A5判 ソフトカバー

本書が森田実さんのサイトで紹介されました!

内容の一部をPDFでご覧いただけます。

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概要

地球温暖化の原因は人為的なものでしょうか?
まずは足元の環境問題から取り組みませんか?
「おいしいもの」と「美しいもの」からいなくなった東京湾

環境が破壊されると「おいしいもの」と「美しいもの」からいなくなります。長期にわたって痛めつけられた東京湾から、かつて豊富に棲んでいた江戸前の魚介類の多くがいなくなってしまいました。家庭や工場からの大量の汚濁下水と、埋め立てによる浅瀬の消失が原因です。

歴史と豊かさを知って、願う東京湾の復活

生粋の「横須賀っ子」の著者は東京湾に自ら潜水し生き物と環境の調査をし、環境破壊の歴史を明らかにすると共に、東京湾復活に向けての処方箋を提案します。国の方針も環境回復の方向に転換しつつある現在、私達は身近な環境問題から一つずつ解決していかなければなりません。

江戸前の魚が食べたい

本書巻末80ページには、著者自ら撮影した東京湾に棲む様々な生き物の写真をカラーで紹介する「東京湾魚図鑑」が付いています。この本を読むことによって、東京湾が持っていた偉大な自然の力と豊富な自然の恵みを思い知ることができるでしょう。そして、今すぐにでも寿司屋に行って江戸前のネタを食べたくなることでしょう。海、釣り、潜りの愛好家、江戸前魚介類・料理の復活を願う人、これらすべての人に是非読んでいただきたい本です。

一柳 洋(いちやなぎ ひろし)

1950年、横須賀市生まれ。72年から自然保護活動に参加、76年から東京湾の水中撮影開始。80年に東京湾唯一の自然島「猿島」の保全運動を成功させる。91年、横須賀市議会初当選後、現在5期目。医療&環境派議員、海洋ジャーナリストとして活躍中。環境問題はまず身近な問題解決から始めるべきとの信念の下、東京湾に自ら潜水しながら自然環境の観測を続け、環境破壊実態の告発と環境回復のための提言を活発に行う。東京湾復活・江戸前魚介類回復がライフワークとなっている。89年に『誰も知らない東京湾』著(農文協)。

目次

巻頭グラビア

きれいな海と汚れた海
様々な生き物が観察される潮溜まり
夜の海水浴場の海中で繰り広げられる生き物たちの七変化
岩礁に棲む様々な生き物の珍しい姿

1章 なぜ夏の海で気持ちよく泳げないか —東京湾汚濁の構造とその解決策は

海はなぜ汚れるのか
霞ヶ関華麗なる転身
自然のメカニズム
行政が出す数値の読み方
埋め立てで消失した浅瀬
自然再生へ方向転換

2章 東京湾漁業クライシス —江戸前料理・文化が失われる

健康でおいしく豊かな海
豊かな東京湾が生んだ数々の漁法
資料から見る東京湾漁業衰退史
どうするこれからの東京湾漁業

3章 東京湾の海を「見る食べる」 —いろいろな海の楽しみ方

横須賀の海を見るなら
崩れゆく地産地消を楽しむには

4章 東京湾・横須賀の魚 —こんなにも様々な生き物が棲んでいる

砂地の魚
岩礁の森に棲む魚
魚類以外の水産物
トロピカルフィッシュ
サンゴの仲間